マンションの将来は、どんな状況になるのでしょうか。
1)少子高齢化
これを予測するには、人口の増減・移動から考えるのが、最も確実な方法です。今後、日本の人口は、少子高齢化によって急速に減少して行きます。これは現在の人口ピラミッドから見て、はっきりと予測されることです。しかし、人口の変化は地域によってバラツキがあります。
2)その影響
住んでいる地域の人口が減少すれば、それに伴い付近の食糧、生活用品等を販売しているスーパーや店舗が減少します。そうなると人々は、生活ができる場所に引っ越さざるを得ません。
あちこち散らばっている一戸建てと違って、マンションは町中にあるので、人口減少の影響を受け難いでしょう。でも、高齢になり車の運転ができなくなると、スーパーや商店街がすぐ近くにあって、歩いて買い物ができる場所に引っ越した方が良くなります。その結果、買い物に便利な場所のマンションとそうでないところでは物件の価値が違って来ます。エレベーターの有無でも同様な違いが生じます。
3)二極化
一戸建てをそうした便利な場所に構えるのはたいへんなので、次第に買い物の便利さのあるマンションの需要が増えて来るでしょう。若い人も老後を考えて、より町中のマンションを選ぶでしょう。それゆえ、今後、マンションの実態は二極化して行って、取引価格にもその影響が生じます。買い物に困らない場所のマンションはやや古くなっても価格が上昇・横ばいするが、不便なところのマンションは下落する恐れがあることになります。
また、現在一戸建てに住んでいても、子育てが済んで夫婦だけの生活となれば、保有する一戸建てを手放して便利なところに移り住もうと考える人が出て来るでしょう。ですから、マンションの価値は、今すぐはその差が小さいにしても、将来は二極化が避けられないと思われます。